宮沢賢治が「世界がぜんたい幸福にならないうちは個人の幸福はあり得ない」と言ったことは知っていた。しかし、それがどういった文脈で語られているのかは知らなかった。
先日、友人にその出典を教えてもらった。『農民芸術概論綱要』というのがそれらしい。これを読んで何かが弾けた。序文はまるで私のこれまでのウダウダを簡潔に表し、また「農民芸術」といい、「宗教と芸術」といい、「美」といい、「四次元の芸術」といい、その言語の示すところは、今私が追っている過程そのものかもしれない。探していた人に出会えたような感動が沸き起こっている。未だ、その真意を深く読み取れた訳ではないが、その全文をひとまずここに引用しておこう。続きを読む