pic0803あるお宅に七日参りに伺っているのですが、その場がとてもエキサイティングです。お勤めが終わって、ご法話の後、質問がとめどなく発されます。それもかなり核心をついたもの。こんなご家庭は珍しいのですが、その質問の内容ですぐにS会関係の方とわかりました。質問の裏にあるその方の意図がわかるので、正直とてもめんどくさいし、普段ならスルーしているのですが、ここは腹を決めてお受けすることに。
僕がどれほどの者か試しているのは分かるのだけど、それならもう少し腹の底から問いを発してもらいたいものです。何とも教科書通りで、その答えも知っているからどうにかしないとまったくの茶番になってしまいます。

また、その場に居合わせている方々は聖道門の教えを受けているかたがほとんどで、S会の方は僕を挑発しながらも、自分の味方に付けて他宗の親類に何かいいたいようで、それが皆に伝わるものだから、とても場の空気が微妙な感じになるのです。

こういう時は、正論を言うよりも、もっと本音というか、問いや意見を発せられる方の居所や、その思いの出所を聴かせていただくようにしています。

そうして丁寧にお聴きしている内に、自分の心や思いというものが、いかに頼りにならないもので、ほんとうは何一つ分かっていないという事実を、その場にいたみんなで確認することができました。

エンカウンターグループのようですが、こういう場が、自身と法を語り合う場として育っていくのだと思います。言葉の上辺に付かずに、その言葉が発せられる背景や思いを聴きあうという経験は、思いの外新鮮だったようです。

さて、今日もまた例のご婦人から質問攻撃にあいました。でも、今日はちょっと表情が軟らかかったかな。意地悪な目をしていましたが、本当はもっと聴いてもらいたいことがあるのだとすぐに分かるようになりました。さて、これからもしっかりと相手の本音と向き合っていこうと思います。