yun_1511『安穏』第5号に載ってた詩をみた。高階杞一さんの詩らしい。最近詩を味わっていなかった。この詩はとても優しい。僕は言葉を信用していないが、でも、言葉の大切さを知っている。詩というものがあったのか…。
『光の贈り物』

高階杞一


水をバケツにためるように
昼間の光を
ためておくことができたなら
両手でいっぱいにすくって
箱に入れ
しっかりとフタをして
夜に
あけると
ぱぁーっと部屋中が明るくなるような
そんな箱があったら
遠くまで
光を届けることができるのに

そんなことを考えながら
男の子は
眠りについたのでした
貧しくて
ロウソクも買えず
暗闇でたったひとり
お父さんの帰りを待っている
小さな女の子のお話を読んだ
夜でした